Mini日記
Mini日記
わりと重傷
2010年8月22日日曜日
お盆休みにドライブしている時に急にエンストして入院したうちのミニですが、現在診察が終わった段階です。予想外に根が深く、診察だけでエンジンバラバラになりました。では原因究明編です。
スターターがフライホイールのリングギアに噛み込んだのが原因と推定していたため、まずやることと言えばセルとリングギアの確認です。グリルを外してセルモーターを外してリングギアを見ると・・・、異常なしです。あれ?
外したセルモーターのピニオンギアもキレイで、噛み込んでダメージを負ったようには見えませんでした。飛び出し機構も問題なし。
となると原因は他にあるわけで、究明せねばなりません。現在ミニのエンジンの修理が3件くらい入っているそうで本来ならば順番待ちなんですが、原因が分からないと部品の手配もできないので時間を見つけてバラして頂きました。
抜いたオイル。ややギラついてます。その中から出てきた何かの破片。キターw、やっぱりどこか逝ってますねww
エンジン降ろしてヘッドを外して
燃焼室の状態。 真ん中2気筒にカーボン堆積してます。 箱根を小一時間ぶっ飛ばしてきた後なんですけど、 水冷4気筒とは言え均一に燃えないみたいですね。あるいはアクセルの踏みが甘いのか。
シリンダーウォールの状態はキレイで安心しました。何度か上り坂でトルク不足でエンストしているので、スカッフを心配してたんですが、目立った縦傷は無いようです。
しかし、ちょっと気になるものを発見してしまいました。3番ピストンのカーボンスラッジについている円形の跡は・・・、これはミステリーサークル? ではもちろんなく、バルブがヒットした痕跡ですよね。うわー、何が起こったんだ〜。
対応するシリンダーヘッド側の状態。ヒットしたらしき3番Exバルブだけ色が白いのは何か意味があるんでしょうか。
原因究明のためどんどんバラしていきます。クラッチ周りを分解中。
フライホイールのリングギアはやっぱり問題なし。3カ所のスポット溶接も異常なし。
ミッションも問題なし、クランク、コンロッド系も問題なし。オイル交換しっかりしてたので各パーツキレイで良かったです。
で、これが真因でした。8つあるバルブリフターのうちの1つ、4番ピストンの吸気側がバラバラになってました。オイル抜き穴を起点に砕けて上下二つに割れたのかな。上の半分には縦方向に亀裂も入ってました。砕けたバルブリフターの下半分がクランクケース内に落ちて、カムの山とクランクケースとの間に挟まれてロックしたようです。
犠牲になったパーツ達。カムシャフトとタイミングギアスプロケットです。
4番シリンダーの吸気側カム山に噛み込んだ跡が。ブロック側にも跡が残ってました。カムは再利用NGとしてもブロックは何とかしたいです。歪んでなければ良いんですが。
カム山とブロックとの間にリフターの破片が挟まってロックした結果、タイミングギアのスプロケのロックピンが破断し、空転してました。左上の写真がロックピン破断で傷だらけになったスプロケ、右上の写真が同じく傷だらけになったカムシャフトです。
でもこのロックピンが破断してくれたおかげでカムシャフト以降のヘッド周りのダメージが最小限になったわけですね。とはいえ3番シリンダーのヒットが気になりますが。
リフターの破断ってあまり無いようで、お店でも初めてとのことでした。囓りにくいように長さを増しつつ軽量化と潤滑確保のためにオイル抜き穴を備えた強化品なんですが、材料に欠陥があったのか、それともWPC処理で何かダメージを負ってたんでしょうか。
カッ飛んでいる時にこれが起こるとエンジンが一瞬ロックするので即スピンにつながります。それはちょっと怖いので再発しないようにしたいんですが、どうすればいいのか分からないのが悩みです。
だれか同じような経験されてる方いましたら教えて下さい。